今日は死を意識することで、今ある生を精一杯生きるための本、『あした死ぬかもよ?』を書評したいと思います。
突然ですが、みなさん映画「ファイナルデッド」シリーズをご存知でしょうか。
僕はホラー?やスリラー?といった感じの映画は苦手なんですが、この映画、奥さんに勧められて一緒に見ました。
あらすじは、大きな事故に巻き込まれる予知夢をみた主人公が、行動することで本当は死ぬはずだった登場人物たちが次々と別の不慮の事故で亡くなっていくという映画です。
登場人物たちが様々な死に方をしていくというところがどうやらこの映画の魅力のようなのですが(私には全く理解できない)、1時間半の映画の中で、こんなにも人の死を追体験することはないと思います。
僕がこの映画(シリーズ全て観ました)をみた感想は
生きてるって素晴らしい!
ということでした。
あまりにも人が死に過ぎて、生きている自分が奇跡のように思えて来たのです。
そう、人は死を避けられません、そして普段全く死を意識しません。
ですが、死を意識する、死を身近に感じることで、人生を感謝と共に生きていけるのだと僕は感じました。
『あした死ぬかもよ?』はまさに、死を身近に感じましょうという本です。
死を自分のこととして意識し、今を後悔なく生きていきましょうというとても前向きな本です。
この記事ではこの本のそんな魅力を伝えられたらと思います。
著者
ひすい こうたろう
作家、コピーライター。日本メンタルヘルス協会で心理学を学び心理カウンセラー資格を取得。
『3秒でハッピーになる名言セラピー』がベストセラーに。
この本の目的
死と向き合うことで本当の自分(本心)に会いにいく
内容(抜粋)
何のためにこの命を使いたい?
戦時中の話です、
神風特攻隊のための訓練を受けていた少年たちにはこのようなことが伝えられていました。
いいか、貴様ら、航空兵はいつ死ぬかわからん。
いつ死ぬかわからんのなら、いつ死んでもいいようにしておかねばならん。
そのためには体を清潔にしておけよ。
死んだ時に体が不潔だったり、下着が汚れていたら恥だぞ。
死んで恥を晒すようなことはするな。
毎日風呂に入り、毎日下着を洗うこと。わかったな。
手持ちの本に○をして、メッセージを残したものもいたようです。
「きょうこちゃん さようなら わたしは あなたをあいしている」
また、特攻隊を訓練している教官の話も印象的です。
教え子たちが次々と死んでいくのに自分はこんなところにいてもいいのかと自問自答した教官がいたそうです。
しかし、その教官には妻と子どもがいました。
教官は特攻隊志願をしますが、妻子がいることを理由に却下されます。
その後、夫の堅い決意を知った妻は、
私たちがいたのでは後顧の憂いになり、思う存分の活躍ができないでしょうから、一足先に逝って待っています。
と、3歳の娘と生後4ヶ月の娘と共に自殺をしたのです。
その教官はついに特攻志願が認められ、次のような遺書を残していたそうです。
12月になり、冷たい風が吹き荒れる日、荒川の河原の露と消えた命。
母と共に血の燃える父の意志にそって一足先に父に殉じた、哀れにも悲しい、しかも笑っているように喜んで母と共に消え去った幼い命がいとうしい。
父も近くおまえたちのあとを追って逝けることだろう。
必ず今度は父の暖かい胸で抱っこしてねんねしようね。それまで泣かずに待っていてね。
千恵子ちゃんが泣いたらよくお守りしなさい。
ではしばらく、さよなら。
本当に心が苦しくなります。
さて、生きている僕はどうこの命を使いましょうか。
あなたはその命をどう使うのでしょうか。
本を読んで感じたこと
自分は死とは関係ないってどこか思ってしまいますよね。
死ぬとは漠然とはわかっているけれど、本当に死ぬとは思っていない。
そして、日々一日一日を無為に過ごしてしまう。
「死」を意識することはそんな心を奮い立たせてくれます。
私たちの命は有限なのです。
私たちは何のために生きるのでしょうか。
僕はとにかく自分の持っている力を最大限に活かして、この社会のどこかで貢献したい。
とにかくこの頂いた命を無駄にすることだけはしたくない。
そんなことまで考えさせてくれた本でした。
まとめ
いかがだったでしょうか。
後悔して生きていくことのないように、今を大切に生きるために
この本を一読してみてください。
人生観が変わると思います。
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